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元少年Aの手記について(1)

1.遺族の許可がないこと
2.印税を懐に収めること

このふたつがやはり問題ですね。
もしこのふたつが、クリーンな状態だったら大炎上にはならなかったでしょう。

1は言わずもがなですよね。
被害者遺族に対して仁義を払わずに、強引に自分の気持ちだけで出版してしまったため、遺族のみならず、社会から総スカンを食らったわけです。許可が出るとは思えませんが、もし、仮に遺族の許可が降りた上で出版していたら、状況は違っていたでしょう。

2についても、やはり反感を買います。
重大な事件を起こして、それをネタに本を書き、高額な収入を獲得する。初版で1200万円くらいですか? 重版を重ねれば、更に数百万、数千万……もしかしたら1億円の報酬を受け取ることになるでしょう。
重大な犯罪をして、それをネタに本を書いたほうが、普通に仕事をするよりも儲けられるというのは、社会的規範から外れているように見えますよね(笑)。

例えば自分の子供に、「子供の頃に勉強をするよりも、とんでもない猟奇的な殺人事件を犯して、20歳位で更生施設から出て本を書くだけで、1億手に入られるから、普通に勉強するよりとんでもないことしでかしなさい」と言えますか?

言えないですよねぇ~。
絶対無理です(苦笑)。

 

犯罪者が本を書くなと言う意見は、またこれとは別の話で、別の犯罪の研究や、犯罪の抑制研究にも役立つでしょうから、書くこと自体は別に良いと思います。ただ、それで収入を得てしまうと、どうしても上記のような、犯罪することのほうがメリットの有るように見えてしまうため、社会が混乱してしまいます。

しかし、少年Aが異例のケースで、後続の犯罪者が自叙伝を出したところで、話題性にかけるため、少年Aほどお金を稼げないでしょう。一瞬、犯罪を犯したほうがメリットがあるように見えますが、それが増えてくると市場が飽和していき、旨味がなくなっていきます。
旨味がないとわかれば、まっとうに生きていく人が正しいという考えになるでしょうが……。

やはり、今現在10~14歳くらいの少年少女には、犯罪をして大金を儲けられると言うインパクトが強いと思います。


振り返ってみると、最初に印税は遺族に支払うとしておけば、反発はなかったでしょうね。言論の自由ウンヌンはありますが、やはり道徳観・倫理観からみるとちょっと気持ちよく肯定できる問題では無いと思います。
本を書いて救われたいなら、許可をもらって書けばよいのです。そして印税を遺族に渡せばよいのです。主目的が本を書くことなら、印税もなにもいらないでしょう。結局、欲が出ちゃったのかもしれませんね(笑)。

 

さて、ネットや雑誌で読んだ人の感想が上がってました。正直なところ、ほとんど批判的な内容で安心してしまいました。もし本の内容が肯定されていたら、自分の倫理観が大きく覆されるような怖さがあります。
おそらく印税や遺族の許可以外にも、自分の倫理観が覆されるのではないかという理由で、叩く人もいると思います。