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スコーピオン・キング 感想

スコーピオン・キング見ました。

良質なアクション映画に感動です。
お話の骨格は、王道のヒロッティック・サクセスストーリー。暗殺者の主人公が、エジプト各地を制圧していく覇者に仕える女予言者を殺す依頼を受けるところから始まり、その予言者との恋、覇者との死闘の果てにエジプトの王となるお話です。
ひねりはありませんが、登場するキャラクターに味があり、伏線の貼り方・テンポ・演出の質・映像表現・アクションすべてに置いてとても丁寧に作りこまれているため、かなり引き込まれます。

特に世界観が素晴らしく、エジプトの暑さが、登場人物を通して伝わってくるように表現されています。そして埃っぽさも画面を通して伝わってきて、スタッフ一同とてもいい仕事をしていると思います。

あとで知りましたが、この作品はハムナプトラ2のスピン・オフだそうです。ハムナプトラシリーズの砂漠表現を受け継いでいるのでしたら、上記した映像の質感や世界観表現は極まっているの持つ前の話ですね。

ハムナプトラは1のみ観てます。2は見たことが無いため、2で本作の主人公がどのように描かれているのかわかりませんが、本作を見る限りとても好青年に見えましたね。


全編を通して感じたことは、俳優の顔が良いことです。
主人公、敵役、脇役含め、全員顔がスクリーンに映える造型で、視聴していてゾワッとしますね。俳優の顔が、美しすぎます。人間とは思えない、絵で表現したような……、CGで造形したような端正な作りです。逆にそれが演出上とても効果的な役割を果たしていると言えるかもしれません。不細工ではないと言うことは、その人の高貴さ・位の高さを表しています。近づきがたく、人を魅了してしまう顔。
出演者の顔が、人を惑わすほどの端正な造型であるがゆえに、過去のエジプトで起こった出来事をそのまま見ているような錯覚を起こさせる。いわく言いがたいですが、現代人には見えませんでした(笑)。


主人公の描き方も好印象が持てます。
最初は、完璧な暗殺者のような演出になってますが、一度敵に捕まったところから、コミカルな要素が多くなっていきます。もちろん暗殺シーンはスリルに満ちていますが、最後の戦闘シーンなど見ていると、なんだか情けないほどギョロ目で頑張って戦っています。そこに愛嬌と魅力を感じました(笑)。
一貫してクールなキャラとして描かれていた場合、この感動も薄れてしまうかもしれませんね。
それくらい、キャラクターの描き方がよかったと思います。