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孤独の価値(書評のようなもの)

孤独の価値(著者;森博嗣


とりあえず、Amazonのネガティブ意見を読んでから購入しました。性根が悪いですね(笑)。
そのせいか高評価で読み終えることが出来ました。ラッキーです。

さて、ネガティブ意見の中に「ほんとうに孤独の人は読む価値がない」と低評価を下している人がいますが、本当にそうでしょうか。逆の意見を持ったので、ちょっと考えてみます。


おそらくその評を書いた人は、孤独な自分を慰めてくれる内容や、孤独な自分を認めてくれる内容、肯定してくれる内容を期待して本を購入したと推測されます。だから他者とのコミュニケーションを簡単に取れると記載した著者に噛み付いたのでしょう。

しかし、それは、自分の中に内在する欲求によってねじ曲げられた誤った評価です(そういう人は左記のような批判的な言葉にも心を傷つけてしまいますかね? ある意味これもコミュニケーションのひとつだと思うのですが)。

評価者のように、慰められる内容を期待して本書を買おうとしているなら、おすすめは出来ないです。
これは、本書でも書かれていたと思いますが、慰められたい・認められたい・肯定されたいと無意識に感じている人は、他者の評価に依存しており、真の孤独という状態ではないのです。

コミュニケーションが取れないと悩んでいる人は、逆説的にコミュニケーションを取りたいと思っている人です。受動的では有りますが他者への依存が見られます。これの本性は、皆とわいわいコミュニケーションを取って楽しみたい欲求です。それが内在しているからこそ、悩んでしまうのです。
孤独と言う言葉を隠れ蓑にしているだけなのです。つまり孤独という状態に陥っているのではなく、悲劇のヒロインシンドロームに陥っているだけで、真の孤独の価値を理解するに至っていないということです。


本書が語っていることは、既成概念の「依存」と「支配」から解き放たれた状態を「孤独」と称し、その価値を語っているのです。←ここ大事です(笑)。


さて最初に議題として「孤独と感じている人は、読まないほうが良いのか?」と記載しました。結論は読んだほうが良いと考えます。
他者・社会・メディアが創りだしたかりそめの孤独と言う概念をぶっ潰し、思考の自由を手に入れましょう。たぶん、救われると思います(救われない場合もありますが(笑))。